子鹿の革(写真上)と、雄山羊の革(写真下)
“革”を”柔”らかく、と書いて、”鞣”(なめし)
皮から、革へ。
鹿革なめし、動物の”皮”を”革”へと変化させる作業。
動物の皮膚は、剥いだままの状態では、
バリバリに固くなってしまう。
脳漿なめし。
脳漿なめしは、インディアンが動物の脳みそを使ってなめしていた方法で、
皮膚を剥いで脳みそを水で溶いた溶液に一晩浸した後に、
引っ張る、押し付ける、ねじる、こするなど、
物理的な負荷を掛けて、皮を伸ばしていく。
丸く削った樹の幹(直径10cm程度)に皮を引っ掛けて負荷を掛けると、
伸びる箇所は縦横2倍(面積が4倍)にも伸びる感覚。
皮膚と脳みそ溶液とが交じり合い、
皮膚の組織が破壊されていく過程で、
乾くとバリバリに固くなってしまう組織に、
何らかの化学変化が起こり、
しんなり、柔らかくなっていく。
その後、タンニン成分を含む煙をあてることで、
革に光沢と柔らかさが増していく。
生命を感じる毛皮が出来上がる。
ミョウバンやタンニン溶液に漬け込んで、
伸ばして貼り付けておくだけだと、
どうしても、和紙のようなクシャ、パリッとした感触が残ってしまう。
生きていると感じる、気持ちいいと感じる柔らかさは、
生半可な作業では得られない。
自分もなめし方を教えてもらって、同じ脳漿なめしをしたけれど、
気持ちいい柔らかさにはなっていないんだよなあ。
「どんだけやってると思ってんだ!たったあれだけで柔らかくなるわけねーだろ!」(怒られる)
1日5時間×最低3日続けてやれば、
しっとり柔らかくなると思うけれど、、、、、
なめしのポイント
- 鞣す前の毛皮は、塩をまぶして保管(水分が抜け切らないように。)
- 水に浸しての水分を増やすと、毛が抜けやすくなる。
- 皮の厚さは不揃いなので、力加減が大事(皮を破かないように)
- 鞣す期間は短い方がいい(いじるほど毛が抜ける)
- 野生動物に奪われないように注意。(匂いで寄って来る)
- 夏場は蝿のアブがわかないように注意。
- 職人技が必要で、ものすごく繊細な作業。
- 変態じゃないと出来ない。
鞣された毛皮は、ふわっふわ。
生きた鹿、そのまま。
膝にのせると、温かさが伝わって来る。
獣の皮を加工して、商業プロジェクトをやっている人も、
「(どこの鞣しよりも、ぶっちぎりで)いいですね・・・。」と、言っている。
これが、本当のオンリーワンなんだな。と思う。
やること全部、お金にならないことにすればいい。そうすれば、自分が好きなこと、やりたいことしかやらなくなる。それが価値を生み出すことに繋がるんじゃないの?
自分のやりたいことだけ、考えろ!
夢の中にトリップしている。
ホンモノの人は、
夢中になれる、ハマることが出来るから、
別世界へトリップすることが出来るから、
ホンモノなんだと思う。
バックれる力。約束するだけ無駄。
「金が無いから、珈琲代とタバコ代貸してよ。」
→わたし、3000円貸す。
次に遊びに行ったときは、
「お前の3000円を何とかしようと思ったけど、
刃物の荒研ぎを2時間ずっとやっていたよ。」(それで、チャラだよ。)
→わたし、流石ですね。。。
大人はお金に負けている。子供の頃は負けてなかったのに。何の勝ち負けかって?今この一瞬を楽しむ力。美しいものを感じる力。
火のある暮らし
薪ストーブよりも暖炉の方が使い勝手がいいよなあ。
直火料理したい。